飛騨の旅5
高山陣屋
 元禄5年(1692)、徳川幕府は飛騨を幕府直轄領とし、それ以来、明治維新にいたるまでの
176年間に25代の代官、郡代が江戸から派遣されて、行政・財政・警察などの政務を行っ
た。そこが陣屋で、この中には郡代役宅・御役所・御蔵・寺院、町年寄、町組頭詰所・吟味所、
御白洲などがあって、その広さは約3500坪。ざっと見ただけで1時間かかってしまった。
 年貢米の蔵もあったが、ここには当時のままの米俵が、二つの広大な米倉に天井近くまで堆
く積んであった。衝撃的だったのは吟味所で、拷問の様子が描かれた絵や、正座させられた
堅い角材や膝の上に乗せる大きな平たい石や、遠島に処せられた罪人を江戸に送った籠が
展示されてあった。全国にただ一つ現存する徳川幕府郡代役所跡だそうだ。
 写真下左:陣屋の入口  右:郡代役宅から見た庭園。広さと豪華さにびっくり













 いよいよ高山と別れて、帰路についた。158号線を平湯温泉で左折し、奥飛騨温泉郷を通っ
て新穂高温泉にある新穂高ロープウェイに向かった。奥飛騨温泉は5つの温泉からなっている
が、どの温泉地にも湯の町の風情もロマンも感じられず閑散とした感じだった。















           新穂高温泉駅                 2階建てゴンドラ



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