エレファント・キャンプ

 同じ会社に勤めていた仲間と4人で、1月31日午前10:45に成田空港を出発した。バンコ
クまで約7時間、バンコクで乗り換えてチェンマイまでさらに1時間10分の旅である。我々以外
には夫婦二組、年輩夫婦の方の奥さんのお兄さんと友人の総勢10人。バンコクでの待ち時間
1時間45分を入れて、チェンマイまで約10時間の長旅だった。

 さすがにタイ。飛行機を下りた途端、ムッとする暑さ。タイは8年前に次いで2度目であるが、
バンコク空港の巨大化には驚いた。チェンマイ空港行のゲートまで、延々と歩かなくてはならな
かった。空港での両替は率がいい、とタイに詳しい友人に聞いていたので、入国審査を受ける
直前の両替所で両替。1バーツは約3.3円だった。

 チェンマイは“北方のバラ”と言われ、山々に囲まれた高原の古都である。ここからタイ、ラオ
ス、ミャンマー3国の国境が接する観光地“ゴールデン・トライアングル”までバスで3時間ほど
なので、その出発点にもなっている。

 チェンマイは雨だった。高速道路が縦横に走って、街はすっかり近代都市に生まれ変わって
いた。角張った古いタイプの車もあったが、ほとんどがここ数年前に生産された車のようで、凹
みもなく、きれいに磨いてあった。ホテルに向かう道路の右側がずっと暗かったので不思議に
思ってガイドに訊くと、強風で木が倒れ電線が切れて停電だという。
 
 翌日も雨。タイは1月から3月までは乾期で、ガイドブックではチェンマイの1月の標準降水量
は7.7mm、2月は9.2mmである。1日で1ヶ月分の雨が降ったのではないかと思われるほ
どだった。小雨の中、エレファントキャンプに向かった。風邪気味の二人は自重して象乗りは諦
め、休憩所でコーヒーを飲みながら、二人が帰ってくるのを待った。
















 最初信じられなかったが、左は象が描いた絵である。横2.5m、縦2mはある大きな絵で、
店の壁に吊してあった。画用紙2枚分ぐらいの絵を、8000円から1万円ぐらいで売っていた
が、欧米人には飛ぶように売れるという。素材は花、風景、自画像が主で、アルファベッドでサ
インしてあるのもあったが、象使いではなく象がサインしたと聞いてまたびっくり!
 右はショーで象が絵を描いているところで、鼻で器用に絵筆をつかんで描いていた。

チェンマイ・バンコク                                 ドイステープ寺院