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プラハ
四日目、ウィーンからバスでチェコのプラハに向かった。距離は317km、6時間の予定であ
る。ここでもバスは広い平野の続く片側二車線の高速道路をひた走った。中世期、戦火が絶え
なかったのは、きっとなだらかな地形とも関係があったのかもしれない。途中から、大雪になっ
た。バスはのろのろ運転となり、やがてまったく動かなくなった。国境の近くで事故があったと言 う。雪が降ると国境ゲートは閉まることがあるので、他の安全なゲートからチェコに入国すると 言って、ドライバーは向きを変えた。
六日間で四つの国境を通過したが、ゲートはどれも日本の高速道路の料金所みたいだっ
た。入国審査は様々で、ノーチェックで通れたこともあったし、係官がバスに乗り込んできてパ スポートの顔写真と顔をしつこく見比べて、やっと通れたこともあった。
プラハに入った時は、まだ午後3時ちょっと過ぎだというのに夕暮れのような暗さで、凄い雪
だった。春江一也著の「プラハの春」にも出てくるカレル橋から王宮を撮影するのが今回の旅
の目的の一つだったが、さすがに断念せざるを得なかった。
左下:聖ビート教会(14世紀建立) 右下:雪の舞うカレル橋
五日目、国境を越えてドイツのマイセンに向かった。プラハから208km。陶磁器公房を見学
したが、コーヒーカップが最低1個、1万5千円もするのには驚いた。陳列品には価格が表示さ
れてなかったが、もし壊しでもしたら一生かかって働いても償えない価格だという。作品の色合
いと優雅さはさすがだと思った。
その後ドレスデンへ向かい、ツヴィンガー宮殿、オペラハウスなどを見学した後、東欧最大と
いわれるクリスマスマーケットに行った。さすがに大きく、美味しいと評判の「ホットワイン」を飲
んだが、鼻につんとくる匂いは好きになれなかった。
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