![]() カイロ
カイロ
細かい砂が舞っているのか。街中が白っぽく、遠くが霞んでいた。あちこちに二、 三階建て
の廃屋のような民家の建物があるのにはびっくり。エジプト人たちは、まず建物の外枠を造り、 住む部屋だけに窓枠とガラスを入れるのだそうだ。二階や三階の屋根のない家も珍しくなく、 屋根代わりに板や茅のようなものをおいたり、鉄筋だけが突き出ているのもあった。 経済的に 余裕ができてから完成させるのだそうで、何十年も工事中という家も珍しくないらしい。
信号機がないのにも驚いた。それなのに男も女も、切れ目なく続く車の隙間を縫うように道路
を渡っている。 歩行者と運転手が目と目で合図し合い、あうんの呼吸で渡るらしい。車は角張 った旧型のものが多く、 繁華街ではよく渋滞に巻き込まれた。
30分ほど走って、ピラミッド群観光。エジプトの有名な観光地では、どこに行っても小銃を手
にした警官が入口、ビルの屋上、四つ角で警戒していた。意外だったのは、一ドルでラクダに 乗らないか、としつこく迫られたことである。
昼食は鳩料理だった。味はやはり鳥という感じがしたが、食用蛙のような味でもある。日本か
ら同行した添乗員からは「エジプト・トルコは水がよくないので、水で洗った生野菜でさえ、胃腸 に自信のある方以外は食べないで下さい」としつこいほど言われたが、「俺は胃腸には絶対に 自信がある」と言って野菜を食べていた数人はトイレ、トイレと最後まで苦労していた。午前十 一時頃には30℃位になったが、薄手の長袖でも暑いとは感じなかったのは、どうやら湿度が 低いせいらしい。
鳩料理 ラクダに乗って警戒している兵士
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