ペナン島 1

 11月3日。今回は久しぶりにリムジンバスを利用。聖蹟桜ヶ丘駅を朝5:30に出発。外はま
 だまっ暗。寒い。成田についたのは7:00。集合時間まで1時間半もあった。家内と二人、空
 港内のレストランでゆっくり朝食を取った。
 飛行機は定刻通りに離陸。クアラルンプールまで約7時間半だった。クアラルンプールで乗り
 継ぎ、19:00ペナン着。温度は32℃。暑い。到着ロビーには現地ガイドが待っていて、バス
 に案内した。
 「人相が悪いと思われたのか、税関でスーツケースの中を開けて徹底的に調べられた」
 と、ガイドに不満げに言うと
 「開けないと、彼らの仕事がなくなります」
 と、ごつい顎髭とは似つかない親しみのある目でにっこり。我々が最後で、バスは満員。一 
 番後の席しか空いていなかった。これから毎日行動を共にする32人が、何をもたもたしてい
 たんだ言わんばかりに我々を見ている。
 
 ガイドの名は“アスカリ”。アカスリ(垢すり)ではありませんよ、と何度も念を押した。年齢は、
 30代後半か。長崎の大学を卒業したそうで日本語はぺらぺらだった。 
 「マレーシアは多民族国家です。マレー系60%、中国系30%、インド系8%、先住民系2%
 です。国教はイスラム教で、仏教、ヒンドゥー教、道教、シーク教が互いに干渉することなく共
 存共栄の関係を保っています。マレーシアに来たら中国に行く必要がないと言われているほ
 ど、街の到る処で中国を感じることと思います。お金の単位はRM、マレーシア・リンギットで、
 1リンギットは約30円です」
 中国に好感を持っていない私は、あの汚れたごみごみした通りや家、独りよがりの自分勝手
 さを見せつけられるのか、とうんざり。ポーランド、オランダ、イギリスの各文化とイスラム文 
 化が微妙に混ざり合った異国への期待がすっかり薄らいでしまった。



                 

       上)店と住まいが一緒の長屋風の中国人の住居。 下)中国人住居

    マレーシア縦断の旅                             ペナン島 2