最後に

 東欧のビルを見て、不思議に思ったことが二つある。一つは、オーナーは別々なのに建物同
士が長屋のように繋がっているのと、建物に彫刻されている聖者とか英雄などの像が、煤でこ
すられたみたいに真っ黒になっていたことだった。
 現地のガイドたちに理由を訊いても納得のいく答えは得られなかったが、それぞれの意見を
継ぎ足してまとめると、家の両脇から敵に侵入されないようビル同士を壁でつないで、巨大な
一つの建物にしたということらしい。
 彫刻とか黒ずんでいる建物は砂岩でできていて、鉄分を多く含んでいるので年が経つととも
に黒ずみ、排気ガスを吸って、まっ黒になってしまったということらしい。ヨーロッパでは地震が
ないので、ビルは単にレンガを積み重ねて外装しただけらしい。

  最後に
 
 1.200年から300年前の古い建物が建ち並ぶ東欧の国々に、それも雪の舞うクリスマス 
 の時期に行ってみたいと思っていた。その希望を叶えることはできたが、ウィーンとプラハは
 想像以上の寒さだった。雪の舞う中にひっそりとたたずんでいた修道院ハイリゲンクロイツの
 静謐さは一生忘れることができないような気がする。

 2.行きはコペンハーゲンとミュンヘンで二度乗り継ぎをし、帰りはコペンハーゲンで一度乗り
 換えただけだったが、あそこでの五時間待ちはきつかった。

 3.三月エジプトに行った時、スーパー等で売っている飲料水は硬水で、かなり胃腸に自信が
 ある人以外は飲まない方がいいと言われた。日本から持参した水がなくなったので一日半ほ
 どは現地で購入した水を飲んでいたが、帰国してから二、三日は胃腸の不調に悩まされた。
 それに懲りて今回は、二人で2リットルのミネラルウォーターのボトルを3本持っていったが、
 量としてはちょうどよかった。(500ml/一人一日見当)
                                      完















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